創作小噺保管庫

創作企画「クロスアルモニー」での自作品について書きます。

カノンが腕を失った時の話、の小噺

自分のクロアル創作で過去最長の小説じみた文章形式での作品となりましたカノンの話について、知ってても知らなくてもどっちでもいいけど自分が書いておきたい小ネタ、裏話その他をここに載せておこうかと思います。
読んでくれたらジムナトリム関連の自分の創作に対する理解が深まります。あと何より自分がめちゃくちゃ喜びます。暇があれば読んで。ほんと。

 

 

 ◆クソ長くなった理由について
わかりません。自分でも驚きです。9427字だそうです。長いんだよバカ。

腕を失った理由については、カノンのキャラシートを出した時(自分がクロアルに参加した時)から決めていたのですが、せいぜい「セレスタイトをうっかり左手で掴んでしまい、失う事となった」ということくらいで、経緯やその他の理由は一切何も考えてませんでした。そのあと少し経ってから最初に考えた経緯は、「ジムナトリムに来て間もなく、家も持っていない頃のカノンがたまたま大きなセレスタイトを発掘したが、持ち帰る途中でうっかり落としてしまい、崖下に転がり落ちそうなところを素手で掴んでしまった」という、やっぱり間抜けなエピソードでした。そのあとは左手を失った代わりに得た金で、義手と家を買うというお話だったのですが、どういうわけか大幅に変更され、どんどん文章量が増え、今回のようなお話になってしまいました。おそらくですが、ダカツや奴隷商人といったジムナトリムにいる怖い人たち・自分勝手な人たち(と、そういう奴らがのさばっている物騒な街)を描きたかったのかもしれません。あと文章量が膨れ上がったのは、読んでいただく人がクロアルwikiを読んでない前提でセレスタイトやダカツのことを解説したり、カノンの家の設計なんかに触れたりしたというのもあるかもしれません。

 

 

◆タイトルと話の中身について。
ツイートする時は「カノンが左腕を失くした時の話」とそのまんまな紹介のされ方ですが、実は元のWordテキストファイル名は「左腕で未来を買った話.docx」です。ちょっとカッコつけてますね。キノの旅っぽいと思った方は鋭いですね、自分でも無意識に多分影響受けてるんだろうと思います。
ちなみに過去に書いた話についても、ブリックスとカノンで銃を買いに行く話は「グッドフェローズ.docx」、キロがチンピラに絡まれてこれを退ける話は「キロとジムナトリムの洗礼.docx」で、一応ファイル名(タイトル)があるんですが、なぜか本文の冒頭やツイート上で載せてません。今後は載せてもいいかもしれないですね。載せたくない理由もないですしおすし。でもやっぱ載せないかも。わかんねぇ。気分で決めます。

 

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ファイル名「左腕で未来を買った話」。



 

タイトルと話の内容に戻ります。「左腕で未来を買った話」というのは、カノン視点でのタイトルだと思います。実際には、話の中で彼女が買ったものはハムサンドのセットだけですし、失った左腕についても必要な犠牲だったわけではなく、大金(セレスタイト)と交換する取引で必要だったのは手袋だけです。単純に起こった事実を確認して考えてみると「左腕で未来を買った」という解釈は無理があります。ダカツとの取引でもう少し冷静になっていれば左腕を失うことは無かったかもしれませんし、ダカツの私兵に狙われていないならジムナトリムから逃げることは可能だったわけですから、他に行くアテがなくても、取引を断ってひとまず逃げればどこか別の場所でやり直せることだってできたかもしれませんし、そもそも奴隷商人からの時計修理の依頼を断っていれば…。そんなふうに振り返ってみれば「もしも…」という分岐点みたいなものはたくさんあって、カノンの選択によっては腕を失わない未来に進めたかもしれないんですよね。それでも結局、カノンは奴隷になってしまうという最悪(マイナス)の未来から、腕一本失った代わりにいつも通りの日々(ゼロ)に戻ったわけですから、最悪の未来は回避したとしてもトータルでは思いっきりマイナスの出来事です。800万バルという年収7年分の大金も全て燃えて失われましたし。冷静に損得勘定をしていくとこの話は全てが必要のない痛みと徒労の記憶です。何も買ってなどいません。
それでも、カノンにとっては振り返ると「(結果的に腕が失くなって、いつも通りの日々を勝ち取ったのだからまぁ言うなれば)左腕で未来を買ったようなもんだ、ホント痛かったよアレは…」くらいの感覚で語られる記憶なのです。キャラシートで「物事を深く考えない楽天家」とあるように、公開されていないこのタイトルは、過去を悔やんでクヨクヨする性格ではないことの極端な現れかもしれません。
一応(?)、奴隷商人たちを爆殺したあと、『これで良かったのかな…これで、終わったのかな…本当に怖かった…ダカツも、奴隷商人も、あたし自身も』と涙を流しながら自分の行動について内心で不安そうに自問しますが、最後の場面では腕を失ったことも、爆弾で三人を殺害したことも、ブリックスを相手に笑いながら話しているカノンの様子を描いて締めくくられていますから、もう気にしてなさそうです。怖い女だ。
書き終わって読み終わってみるとこれといったオチがないのですが、他愛もない世間話に必ずしもオチがないのと同じかもしれませんね。ジムナトリムでは、世間話で通るレベルの出来事みたいなので。
腕を失う話を書きましたが、失った腕の代わりに使う義手を買いに行く話はまた別でやろうと思います。
お買い物くらいは平和な話にしたいわね…。

 

 

◆小ネタとかその他知らなくてもいい設定
前項がクソ長い自分の作品の解説みたいになってしまってつまんなかったと思うので小ネタを。

・ジムナトリムで流通する通貨単位バル。文字の表記はVALもしくはVです。VALというのは価値を意味するVALUEから取って名付けました。V表記だと電圧のボルト(V)とダブるのですが、後から気づいたので手遅れです。ややこしくなる時だけVALって書けばええやろ。

・気づいてもらえてなかったら寂しいので確認するようにここで書いてしまうのってクソダサいんですが、行きつけのオープンカフェの座席に空席がほとんどない様子を見たカノンが「なんだよ、大繫盛じゃねぇか…混んでるな」と思わず漏らしていることや、ダカツの「街じゅうに俺の部下がいるんだ」「周りに帰っていいって伝えとけ」「手下が多いと落ち着かねぇ」という発言の後、従者の魔人とダカツ二人だけになったカフェで朝食を摂る様子から、あのときカフェを利用していた客は全員ダカツの部下です。まーそりゃそうだ。カフェでモーニングをいただいてる時、隣の客が猛毒物質に手を押し付けて苦痛に喘いでいたら大騒ぎになりますよね。でも周りを部下で固めれば安心ですよね。置換電車モノのエロ漫画みたいな環境の整え方ですね。

・ダカツがカノンに接触して取引を持ち掛けたのは完全に気まぐれです。気まぐれであそこまでやるかよボケ、とおっしゃりたい気持ちもわかりますが悪魔の考えてることは自分にもわかりません。彼が暇つぶしって言うなら多分そうなんでしょう。真相はわかりません。

・カノンの行きつけのカフェというのは、キロがチンピラを返り討ちにした時に紹介されたのと同じメックス・デックス・カフェです。BLTバーガーセットは人気メニューですがランチタイム限定なのかモーニングでは頼めないみたいですね。

・フィンガーボウルで手を洗って朝食を摂るダカツ。オシャレな感じがしますが、フィンガーボウルを使う時に手を突っ込んでバシャバシャ洗うのはマナー違反です。

アタッシュケース爆弾を手に奴隷商人とやり取りするカノンに、ダカツの口調がすこし伝染ってます。カノンが語ったように、マジで悪魔の狂気が流れ込んでンのかもな。

・防犯機能付き量産家屋と書いて「ジャック・ボックス」というクッソ痛いルビが振ってありますが、これはプレハブ住宅(四角い量産型の家)から散弾が飛び出す様子をジャック・ボックス、つまりビックリ箱に例えた住宅様式の呼び名です。本当は別のお話で細かく解説する予定でしたが、今回のお話が先に出ることになったのでこちらでとりあえず名前だけ出しとくか、って感じで登場しました。自分の創作で覚えなくていい単語トップ3に入ります。覚えなくていいです。

・奴隷商人がハーフ・ドワーフ若い女についてイヤらしいことを言っていますが、これは自分のスケベ妄想です。ドワーフはどちらかというとずんぐりむっくりした外見の、醜い種の生き物と言われています。しかし人とのハーフでなおかつ女として生まれ、外見の部分で人の遺伝子が濃い場合、成人してもドワーフに似て背が低く育ち、一方で人の女に似て体が細く、ただしドワーフらしく体が頑丈で、つまりスケベな目で見るとハードなプレイにも耐えられる合法褐色ロリなんですよこれは!!!!!(大声) 特にジムナトリムは治安が悪くて子供はほとんどいません(いたとして、子供だけで外をフラフラ出歩くようなことは無い)ので、カノンみたいな女の子は相当な需要があるかもしれないですね。勃起。個人的にはカノン奴隷ifとかでえっちな絵も描きたいですが別に現実世界では需要なさそうなので気が向いた時に一人でシコシコ描いて一人でシコシコします。勃起。

 

なんか結局スケベ話をして一人で盛り上がって終わりましたが、今回のお話に関する小噺は以上です。

今後も描いた絵とかお話についてこういう情報を勝手に載せていくかもしれないのでツイッターで見かけたらリンク踏んで読んでくれたら嬉しいです。